若いうちから始めよう!|犬と猫の健康診断の必要性について - 小山レリーフ動物病院|栃木県小山市城東で診療を行う動物病院

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近年、喜ばしいことに犬や猫の平均寿命が延びています。一方で人間と同様、犬や猫も高齢化とともに、病気のリスクが高まります。

ほとんどの飼い主様は、愛犬や愛猫が若くて健康なうちは、「動物病院は症状が現れたら行く場所」と考えてしまいがちです。しかし、犬や猫は不調を言葉で表現できないため、外見だけでは健康状態を判断することが困難です。

また、犬や猫は病気を隠す本能があるため、弱い姿を見せません。飼い主様が異変を感じ取る頃にはかなり病気が進行してしまっているということも多いです。そのため、病気の早期発見と早期治療が非常に重要です。

定期的に健康診断を受けることで、愛犬や愛猫の健康状態を確認できるだけでなく、万が一何らかの異常が見つかった場合にも、状況が悪化する前に早期に治療を始めることができます。

今回は犬と猫の健康診断の必要性について、健康診断を受けるタイミングや具体的にどのような診断を行うのかなどをご紹介します。



■目次
1.そもそも健康診断って必要?
2.若くても健康診断をお奨めする理由
3.健康診断を受けるタイミング
4.健康診断は具体的になにをするの?
5.まとめ


そもそも健康診断って必要?


犬や猫は、外見上いつまでも若々しく見えるかもしれませんが、実際には人間の4〜7倍ものはやさで年を取ります。そのため、6〜7歳で既に人間の「中年」に相当します。
人間も40歳を過ぎるとさまざまな健康問題が出てくるように、犬や猫も健康管理には注意が必要です。

しかし、犬や猫は病気になっても症状を表に出さないため、病気がかなり進行しないと症状に気が付かないことがあります。

ほとんどの病気は、早期発見と早期治療で予後が改善されるため、一見元気そうに見えても、定期的な健康診断を行うことが重要です。

若くても健康診断をお奨めする理由

多くの飼い主様は愛犬や愛猫が高齢になってからの健康診断の必要性を認識していますが、実は若い時期の健康診断も大切なのです。
若い時期に健康診断を受けることのメリットは以下の通りです。

生まれつきの体の特徴や状態を把握できる
年齢に伴う変化を早期に察知することが可能
何か異常があった際の判断基準となる健康データを持つことができる

若くて健康な時期のデータを早いうちから持っておくことで、犬や猫が高齢になった際の体の変化をより早く、正確に把握することができます。また、将来的にどのような病気にかかりやすいかを予測し、それに基づいて病気の予防に役立てることもできます。

健康診断を受けるタイミング

健康診断はいつ受診しても問題ありません。しかし、上記の理由から、特に若い時期から受けることを推奨します。

<6歳まで>

子犬や子猫の場合、ほとんどが避妊・去勢手術の前に行われる術前検査を兼ねて初めて健康診断を受けます。その後、年に1回のペースで健康診断を受けることが一般的です。また、誕生日が近い時期に検査を行う方もいらっしゃいます。

犬・猫の避妊・去勢手術についてはこちらから

<6歳以降>

中年齢以上の特に7歳以上の犬や猫では、年に1回の「わんちゃん・ねこちゃんドック」で全身の健康状態を詳しく検査し、半年後に血液検査を行うことを推奨しています。これにより、健康状態を半年ごとに確認することが可能です。(検査結果によっては、追加の検査が必要になる場合もあります)

健康診断は具体的になにをするの?

健康診断では、以下の検査を行います。

一般身体検査

・問診:普段の様子や何か変わったことはないかを飼い主様に確認します。
・視診・触診:眼、口腔内、骨格系、皮膚、体表リンパ節などに異常がないかを確認します。
・聴診:心音や心拍数、呼吸音、消化管の聴診を行い、異常がないかを確認します。

血液検査

・血球計算:赤血球や白血球、血小板などの数を把握し、貧血や炎症の有無を確認します。
・ホルモン検査:甲状腺ホルモンなどの血中濃度を測定します
・生化学検査:肝臓や腎臓、膵臓などに異常があるかを確認します。

血圧測定

腎臓病や心臓病、ホルモンの病気などに伴う高血圧症の有無を確認します。

レントゲン検査

腹部や胸部の臓器や骨格系の形態的な評価を行います。

心電図検査

心拍数や不整脈の有無を確認します。

超音波検査

・胸部超音波検査:心臓の形態や血流の評価を行います。
・腹部超音波検査:肝臓、脾臓、腎臓、消化管、膀胱、生殖器などの評価を行います。

尿検査

尿石症や膀胱炎、糖尿病の有無を確認します。

糞便検査

消化管内寄生虫や、腸内細菌叢に異常がないかを確認します。

歯科検査

歯の本数や歯列、噛み合わせ、歯垢、歯石、歯周病、口腔内腫瘍の有無の確認を行います。

まとめ

犬や猫は言葉を話せないため、見た目は健康に見えても実際は、病気が隠れていることがあります。若く健康な時期から定期的に健康診断を受けることにより、基本的な健康データを構築できます。これにより、将来的に何か異変が生じた際の判断基準として活用でき、老化に伴う変化も早期に発見することが可能になります。

当院では、1年に2回の健康診断をお勧めしております。
健康診断について、ご不明点などございましたら、お気軽に当院までご相談ください。


栃木県小山市
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