犬の熱中症は命に関わることも|見逃してはいけないサインと予防のポイント - 小山レリーフ動物病院|栃木県小山市城東で診療を行う動物病院

  • HOME
  • 獣医療ブログ
  • 犬の熱中症は命に関わることも|見逃してはいけないサインと予防のポイント - 小山レリーフ動物病院|栃木県小山市城東で診療を行う動物病院

「暑い日は気を付けているから大丈夫」と思われる飼い主様も多いのではないでしょうか。

しかし、犬の熱中症は、ちょっとした油断や環境の変化によって発症することがあります。当院でも、今年はすでに熱中症が疑われる重症例が来院しており、本格的な暑さが続くこの時期は、特に注意が必要です。

犬は人よりも暑さに弱く、症状が進行すると命に関わる場合もあります。そのため「少し暑そうだから様子を見よう」と判断している間に、急激に状態が悪化してしまうケースも少なくありません。

特に小山市・結城市・野木町・間々田エリアは、夏になると気温が高くなりやすく、日差しや湿度の影響も受けやすい地域です。散歩や外出だけでなく、室内で過ごしていても熱中症を起こすことがあります。

今回は、犬の熱中症が起こる原因や見逃してはいけない症状、万が一の際の応急処置、日頃からできる予防方法についてご紹介します。



■目次
1.犬の熱中症とは?なぜ起こるの?
2.犬の熱中症で見られる症状とは?
3.熱中症かもしれない時の正しい応急処置
4.熱中症を防ぐために日常生活でできること
5.夏のお出かけや通院時にも熱中症対策を
6.まとめ


犬の熱中症とは?なぜ起こるの?

熱中症とは、体温調節がうまくできなくなり、体の中に熱がこもってしまう状態です。

人は汗をかくことで体温を下げられますが、犬は全身から汗をかくことがほとんどできません。主に「パンティング」と呼ばれるハァハァという呼吸によって体温を調節しています。

しかし、気温や湿度が高い環境では呼吸だけでは十分に熱を逃がせず、体温が急激に上昇してしまいます。その結果、体のさまざまな臓器に負担がかかり、熱中症を引き起こします

猫にも熱中症はみられますが、散歩や屋外で活動する機会が多い犬のほうが発症するケースは多い傾向があります。また、車での移動やドッグラン、お庭遊びなど、日常生活のさまざまな場面で熱中症になる可能性があります。

特に以下のような犬は熱中症のリスクが高いため、より慎重な管理が必要です。

・フレンチ・ブルドッグやパグなどの短頭種
・7歳以上のシニア犬
・子犬
・肥満傾向の犬
・心臓病や呼吸器の病気などの持病がある犬
・被毛が厚い犬

なお、気温だけでなく湿度も熱中症の大きな要因です。「今日は30℃ないから大丈夫」と油断せず、蒸し暑い日には十分注意しましょう。


犬の熱中症で見られる症状とは?

犬の熱中症は、初期の段階で異変に気づき、早めに対応することが大切です。

初期には以下のような変化が表れることがあります。

・ハァハァと激しく呼吸をする
・よだれが多くなる
・落ち着きがなくなる
・水を何度も飲みたがる
・元気がなくなる
・食欲が低下する

これらは「少し暑いだけかな」と見過ごされやすい症状ですが、熱中症の初期サインかもしれません。

さらに症状が進行すると、以下のような異常が表れます。

・嘔吐や下痢
・足元がふらつく
・力が入らず立てなくなる
・ぐったりして反応が鈍くなる

重症化すると、意識がもうろうとしたり、けいれんを起こしたりすることもあります。最悪の場合には、多臓器に障害が及び、命に関わる危険な状態になることもあります。

「犬が夏にぐったりしている」「呼吸がいつもより荒い」「様子がおかしい」と感じたときは、「もう少し様子を見よう」と考えず、できるだけ早く動物病院へ相談しましょう。

当院でも、今年はすでに熱中症が疑われる重症例を経験しています。熱中症は短時間で状態が悪化することがあるため、早めの対応が愛犬の命を守ることにつながります。


熱中症かもしれない時の正しい応急処置

愛犬に熱中症が疑われる症状が表れた場合は、できるだけ早く体温を下げながら、速やかに動物病院を受診することが大切です。

まずは、エアコンが効いた室内や日陰など、涼しい場所へ移動させましょう。

そのうえで、常温の水で体をぬらしたり、ぬらしたタオルで体を包んだりして体温を下げます。さらに扇風機やサーキュレーターで風を当てると、効率よく熱を逃がしやすくなります。

特に首元や脇の下、内股など、太い血管が通っている部分を中心に冷やすのがおすすめです。

また、意識があり、自分で飲める状態であれば、少量ずつ新鮮な水を飲ませても構いません。

一方で、誤った応急処置によって状態が悪化する場合もあるため注意が必要です。

例えば、以下のような対応は避けましょう。

・氷水を大量にかける
・保冷剤を直接皮膚に長時間当てる
・無理やり水を飲ませる
・「少し元気になったから」と受診せず様子を見る

急激に体を冷やしすぎると、血管が収縮して体の熱が逃げにくくなることがあります。また、無理に水を飲ませると誤嚥につながる恐れもあります。

応急処置によって一時的に元気を取り戻したように見えても、体の中では脱水や臓器へのダメージが進んでいる可能性があります。

そのため、熱中症が疑われる場合は自己判断せず、応急処置を行いながら早めに動物病院を受診してください。


熱中症を防ぐために日常生活でできること

犬の熱中症は、毎日の生活を少し工夫することで予防できる場合があります。

特に暑い季節は、散歩や室内環境を見直すことが大切です。

<散歩は涼しい時間帯に行う>
真夏の日中は気温だけでなく、地面の温度も非常に高くなります。

アスファルトは人が感じる以上に熱くなり、犬は地面に近い位置を歩くため、熱の影響を受けやすくなります。

散歩はできるだけ早朝や日没後など、気温が比較的低い時間帯を選びましょう

散歩へ出かける前には、飼い主様が手でアスファルトを触り、熱くなりすぎていないか確認する習慣をつけることも大切です。

<室内でも油断しない>
室内にいる犬でも熱中症になることがあります。窓を開けて風通しを良くするだけでは、気温や湿度が十分に下がらず、熱中症を防げない場合があります。

暑い日はエアコンを使用し、室温は20〜25℃程度、湿度は40〜60%を目安に快適な環境を保ちましょう。

なお、犬種や年齢、持病の有無によって快適な環境は異なるため、愛犬の様子を見ながら調整することも大切です。留守番中もエアコンを切らず、いつでも新鮮な水を飲める環境を整えておきましょう

<車内に犬を残さない>
暑い日の車内は短時間でも急激に温度が上昇します。

「数分だけだから」と思っていても、熱中症になる危険性があります。

短時間であっても、エンジンやエアコンを切った車内に犬だけを残すことは避けましょう

日頃からこうした予防を意識することが、愛犬を熱中症から守るための第一歩です。


夏のお出かけや通院時にも熱中症対策を

熱中症は散歩中だけでなく、お出かけや動物病院へ向かう途中にも起こることがあります。

車で移動する際は、出発前からエアコンで車内を十分に涼しくしておきましょう

また、キャリーやクレートの中は熱がこもりやすいため、風通しを確保することも大切です。

長距離を移動する場合は、途中で休憩を取りながら、水分補給ができる時間を設けるようにしましょう。

暑い日の受診やお出かけでは、移動中の暑さにも気を配りながら、上記のような対策を行い、愛犬ができるだけ快適に過ごせるよう工夫してあげましょう。


まとめ

犬の熱中症は、毎年多くの犬でみられる病気であり、重症化すると命に関わることもあります。これからさらに暑さが厳しくなる時期は、熱中症のリスクが高まるため、普段から対策を心がけることが大切です。

日頃から熱中症の症状や正しい応急処置、予防方法を知っておくことで、愛犬を危険から守れる可能性が高まります。暑い日は散歩の時間帯を工夫したり、室内の温度管理を徹底したりして、熱中症になりにくい環境を整えてあげましょう。

また、散歩だけでなく、お出かけや動物病院への移動中にも熱中症は起こる可能性があります。暑い日の来院時も、車内やキャリー内の温度には十分ご注意ください。

「少し元気がない」「呼吸が荒い」「ぐったりしている」など、普段と違う様子が見られた場合は、自己判断で様子を見続けず、できるだけ早く動物病院へご相談ください。

当院では、地域のホームドクターとして、小山市・結城市・野木町・間々田エリアの飼い主様と愛犬が安心して夏を過ごせるようサポートしております。気になる症状がありましたら、お気軽にご相談ください。


■関連する記事はこちらから
暑い日は要注意!|犬と猫の熱中症のリスクと予防について

 

栃木県小山市
地域に根差した細やかな対応と最良の獣医療サービスを提供する動物病院
小山レリーフ動物病院
0285-36-3233

当院の診療案内はこちら
お問い合わせ内容の入力はこちら